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2004.11.20

エアフレーム / マイクル・クライトン

iTunesでのDVDバックアップ、先日再度挑戦してみました。やっぱり同じエラーが……今回は試しに別にマシンでもやってみました。すると……全く問題なし。となると、エラー出るマシンに入れているドライバか何かとの相性のせいなのか知らん。DVD-RAMのドライバか、はたまは他のDVDオーサリングソフトか(複数はいっているんだよなぁ……)。どれが悪さしているかの解析は面倒なので、しばらくは焼く必要があるときは代替機でやることにします。どっかに解答落ちていないか知らん。

エアフレーム―機体〈上〉えーっと『エアフレーム』読み終えました。今作では飛行機事故を扱っているのですが、正直、あらすじを読んだときはそれほど魅力を感じませんでした。なので、文庫になっても買わずにほったらかし。嗚呼、昔は講演会に行くほど大ファンだったのに……が、『タイムライン』を読んで、やっぱりクライトン最高~!となり、こちらを読んでみようと相成りました。

飛行機事故に社内の権力闘争も絡ませつつ話は進みます。中国との大きな契約を控えるなか、ノートン社製の飛行機で事故が発生。契約まで時間がない中、調査チームはわずか1週間で原因を明らかにせねばならなかった……一気に読者を引き込む展開の速さは相変わらずです。冒頭の事故のシーンからぐいぐい読者を小説の世界に引きずりこんでゆきます。

上下本ですが、それほどボリュームはありません。内容が面白かったためあっという間に読み終えてしまったのですが、それにくわえておそらく分量もそれほどではなかったように思います。文庫をあとからぱらぱら見てみると結構改行が多くすかすかなイメージが。中身はすかすかではないのでその点は心配いらないのですが。

今回は飛行機事故が主たるテーマ。これまた複雑な飛行機というシステム及び事故調査プロセスをわかりやすく読者に提示してくれています。とっつきにくそうなテーマをわかりやすくし、さらにそれを娯楽小説として作り上げるクライトンのテクニックはこの作品でも見事に発揮されています。専門家からは突っ込みどころが満載なのかもしれませんが(あとがきで航空専門家の人がコメントを寄せているのでそれほど満載ではないのかも)、全くのド素人が理解できる書き方でとても興味深く読むことができました。

エアフレーム―機体〈下〉例えばエンジンと飛行機本体の話。航空会社が飛行機をエアバス社やボーイング社から買うとき、丸ごと一式納品されると思っていましたが、これちょっと違うんですな。書き方がちょっと乱暴ですが、要はエアバス社やボーイング社は本体を作るだけでエンジンは別会社のものを使う、というのが普通らしいです。エアバス社やボーイング社はあくまでもボディ部分を作り、エンジンは航空会社が指定したものをつけるらしいです。知らんかった~言われると確かにそうだったかもと思ってしまいました。時々ニュースになる次期戦闘機、図解を見ると、ボディはどこが作ってエンジンはどこそこ製、といろんなパーツが組み合わさっていたっけ。民間機も同じだったわけですな。となると、エンジントラブルで緊急着陸、とかいう場合に、エアバス社やボーイング社を攻めるのはお門違いの可能性もあるということ。なるほど~いずれにせよ、事故があると航空会社のイメージが真っ先に悪くなることには変わりありませんが……

あと、昨今の航空料金の引き下げ。これも一消費者としては非常にうれしいことなのですが、この本を読むと、どうも手放しでは喜べそうにもないです。確かに航空料金引き下げのために人件費等々を航空会社が削っているのは理解しているつもりでしたが、そのツケは実は消費者も払わされているとは。ツケを払う、というよりもリスクを負う、といった感じですな。人件費の削減の波は消費者の目に見えるパイロットやスチュワーデスだけではなく、整備関係の人にも当然押し寄せている訳ですが、その分、整備が昔と比べるとおろそかになっている可能性をこの作品は示唆しています。となるとそれだけ事故の可能性が増えるわけで……ロンドンまで8万円!わーお!と素直に喜んでいる場合ではないのかも……

と、『エアフレーム』を読むと飛行機恐怖症になりそうですが、逆に、フライトってこんなに安全なんだ~と教えてくれるところもあります。飛行機事故で1年間になくなる人の数は自動車事故でなくなる人の数と比べると桁違いに少ない、とよく言われますが、ちょとそれだけだと心もとないのも事実。『エアフレーム』にも同様の説明をしている箇所がありますが、それ以外にも、飛行機には万一事故が起きても大丈夫な仕組みが二重三重にも施されている、と説明されている箇所があります。これを読むと安心して飛行機に乗れる気になりますから不思議。

飛行機がかなり緻密に設計された機械であることもわかりました。あれだけうるさく、電気機器は切ってください!といわれる理由がなんとなくわかりました。でも、これもそのうち変わってくるんでしょうか。最近の飛行機は機内でネットができるくらいだからなぁ。

クライトンの小説に登場する人物はステレオタイプが多いと一部で言われているらしいですが、言われてみればそうかも……ただ、読んでいるときは全然気になりませんでした。サスペンス小説としても読むことができるこの作品、機会があれば一度どうぞ。ただし、フライト中に読むのはお勧めしませんです……


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